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2020年 04月 25日
児のこゑや防府競輪秋暮色海鼠腸や玉木先生好きな菜別の世の色増しにけり冬紅葉唇の緩し輪郭寒に入るさびし夜は菰巻くやう...
2019年 06月 19日
花菜炊く京で求めし赤い箸過去帳に童女とありしつた若葉冬ざれの丘に眩しきケアハウス春の夜の止まらぬコインランドリー蝌...
2019年 05月 29日
ドガの描く踊り子春へ抜け出でし春の風邪物語する人も無し貝寄風に建て付け悪き家鳴りて朧夜や沼に浸かりし廃車両一瞬の躊...
2019年 05月 06日
冬いちご罪色めきて甘かりし雪はげし生きる嘆きの嵩増して黒猫の背に寒灯の届きけり北塞ぐ遠吠え確と聞ゆ夜は罪咎の量りて...
2019年 04月 25日
さくらはらはら手提げ袋に紅と櫛響動もすや桜吹雪のなかにゐる花明り赤い蹴出しの死語めきて大西日漁師の魚籠のがらんどう...
2019年 04月 17日
ひと去りて藤千年の房垂らす平家谷時を跨ぎて泥菖蒲空蝉の三つ並びて意志ありき串刺しの烏賊ぬらぬらと秋暑し足悪きひとも...
2019年 04月 16日
我もまた時をゆく者水からくり秋場所や蒸籠買はむとかつぱ橋虫の夜わたしやつぱりコークハイ紅葉降る蹴つて蹴つて蹴るやう...
2019年 04月 11日
打ち捨てし墓標は遠き葛の原泣いて泣いて泣いて今落つ烏瓜月の雨父は涙のわけ問はず野分立つむかし首塚ありし此処秋天に滑...
2019年 04月 06日
ささげ打つ祖母のあひづち島訛り足らぬもの少しふやして十三夜紙コップくしやくしやにして大枯野幽天に浄瑠璃語るは従兄弟...
2019年 04月 02日
屍と思へば寂しさくら貝切符買ふ人の多きや夏立つ日遊び女の墓に卯の花腐しかなひめじよをん女教師の眉太し日月に消えぬ瑕...
軽いエッセイ、俳句など綴っていきたいと思っています。70代が豊かで潤いに満ちたものでありますように。